持ち出し

作業中の一コマ。

製作中の椅子の脚と貫の取り合いで
「持ち出し」と呼ばれることもある仕口の納まりです。
わずかなことですが単純に突き付けた場合とはかなり見た目が違ってきます。

leg

各部材のつながりが柔らかな印象になり木目の現れ方も複雑で美しく
さらに仕口(ほぞ)が長くなる為に強度面でもメリットが多いのです。

ご覧の材はアメリカンチェリーで、刃物の乗りがよく切り口もエッジの効く良材で
まさにこの持ち出しの加工にはうってつけの材。

このRの稜線がスッと出ていることがとても大切なのですが
よく切れる刃物で勢い良く決まると作業がまた気持ちよく
まさに職人としての喜びを感じる瞬間でもあります(笑)。