椅子は新しいデザインを起こす度に試作を重ねることが不可避です。
それ故になかなか儲からないのですが(笑)。

数限りなく椅子を作っているはずなのに
モデルから原寸図面を描いた段階でも見抜けないことが毎回の様に起こります。
ほんの僅かな後脚の各度。

legs

数字で言うと2〜3°という辺り。

脚の転びと捻りを加えていざ背を取り付けると想定以上の傾斜。
最終組み立ての段階で後ろ脚を再度木取りからやり直しの一枚です。

僅かな角度の違いがおわかり頂けると思います。

一つのデザインが完成して行くまでには
ご覧のような僅かな僅かな改良が続いて行きます。

「良い」と自信を持って送り出す裏側に多くの失敗という財産が隠されています。