現在日本で使われる家具用材(広葉樹)の主な輸入先は
アメリカ・ヨーロッパ・ロシア材種によっては東南アジアなどなど。
*撮影 服部商店にて
ロシアからは家具用材の王様ナラ(オーク)やタモが
日本へと多数輸入されていました。
しかし伐採が制限される様になると
日本に入ってくるロシア材が激減しました。
現在は最も供給が安定している
アメリカからの輸入が頼みの綱になっています。
(アメリカでは計画的に伐採量が決められています。)
今後もアメリカ産広葉樹に頼らざるを得ない状況が続くでしょう。
日本は森林大国と言われながら現実にはかなり偏った環境なのです。
世界的に木材の需要が増え
途上国の経済力が上がれば木材の価格は
上昇する事はあっても決して下がることはありません。
すでに国内で流通している広葉樹の価格はかなり値上がりしています。
本来なら広葉樹も自国で使うものは自国の資源で賄うのが理想です。
ですが日本のでは戦後著しく針葉樹に偏った植林をしてしまい
私たち世代が生きている間には必要なだけの
広葉樹を手当をすることは無理でしょう。
今、家具業界の中でもヒノキやスギなどを
積極的に取り入れるメーカーが出て来ています。
脚物にはなかなかハードルは高いと思いますが
今後もこのような流れは進んで行くと思います。
広葉樹の家具と針葉樹の家具。
消費者にとって選択肢が増えるのは良い事です。
作る側には適材適所の見極めにより慎重さが求められる時代になっています。